こんにちは。街の屋根やさん名古屋南店です。

前回のブログでは、日進市の住宅にて実施している役物取り換え工事の既存棟板金取り外しと瓦役物の下地設置の様子をお伝えいたしました。

今回は、前回設置した棟瓦の下地周囲に南蛮漆喰を塗り固めて土台を構築していく工程について、その施工の様子をご紹介したいと思います。

棟板金と棟瓦との取り換え工事の南蛮漆喰を用いた土台部構築

今回、屋根に取り付けられていた板金役物の経年劣化にともない、高耐久性で劣化しにくい瓦役物との取り換え工事を行っています。

なお、役物取り換え工事は、ケラバ部のケラバ板金と袖瓦との取り換えの後、大棟部に対しても行っている状況です。

そして、その大棟部に対する役物取り換え工事は、前回、既存の棟板金を撤去した後、受け金物と芯材を用いて下地を設けたところまでが完了しています。

この下地は、仕上げとなる棟瓦を固定するためのものです。

屋根構造の野地板に留め付けた受け金物に芯材を取り付け、その芯材に対して棟瓦をビスで固定して棟が出来上がります。

このように棟と屋根構造とが一体化することにより、地震の激しい揺れや台風の強い風にもしっかり耐えられるようになるわけです。

また、芯材には、樹脂製のタイプを使用しています。

一般的によく使われる木製の芯材は、経年劣化で腐れが生じ、釘やビスの緩み、抜けなどにつながることが多く見られます。

一方、樹脂製の芯材は、耐久性が高く、長期的に固定力を維持できるので、棟におけるトラブルを抑える効果が高いことで知られています。

この後は、設けた下地の周囲に南蛮漆喰を塗り固め、土台を構築していく工程です。

受け金物と樹脂製の芯材で設けた下地の周囲に南蛮漆喰を塗り固めた状況です。

南蛮漆喰を塗り固めることで、瓦材を固定しつつ、棟部からの雨水の侵入を防ぐことが可能となります。

南蛮漆喰には、定番ともいえる「シルガード」を用いています。

南蛮漆喰は、通常の漆喰材にシリコンや防水材などの特殊成分を加えることで、耐久性や防水性を高めた材料です。

そのため、これまで瓦屋根に用いられていた漆喰としての機能はもちろん、葺き土の代用としても使用できることから、瓦屋根の工事においてははポピュラーな材料となっています。

棟の土台部が出来上がった、いよいよ棟瓦を設置する仕上げ工程となります。

なお、この棟瓦設置工程については、次回のブログにて詳しくご紹介したいと思います。