こんにちは。街の屋根やさん名古屋南店です。

前回のブログでは、名古屋市緑区の住宅にて実施している棟瓦取り直し工事の既存棟部解体の様子をお伝えいたしました。

今回は、解体した棟部に新たな垂木を取り付けていく工程について、その施工の様子をご紹介したいと思います。

▼前回までのブログ
・名古屋市緑区の屋根で鳥の巣の形跡？平板瓦の屋根点検で漆喰や軒天の劣化も確認
・名古屋市緑区で三角冠瓦の取り外しと土台部の撤去の様子（棟瓦取り直し工事）

棟瓦取り直し工事の垂木取り付け工程

今回、行っている棟瓦取り直し工事は、屋根点検の際、棟の土台となっている漆喰に経年にともなう劣化が生じていたことに対応するためのものです。

そして、棟瓦取り直し工事は、前回までに既存の三角冠瓦を取り外した後、土台となっている漆喰や垂木などの撤去が完了しています。

三角冠瓦を取り外してみると、その土台となっている漆喰の劣化がかなり進行しているほか、垂木も雨水の影響を受けてひどく傷んでいる状況にありました。

垂木が傷んでしまうと、固定力の低下によりビスが少しずつ緩み、そこで生じる隙間からさらに雨水が入り込むようになります。

そうなると、より劣化は加速し、重要な屋根構造である野地板にダメージを与えたり、雨漏りを引き起こしたりといった深刻な症状につながることもあるので注意が必要です。

そのため、今回は、これまで使用していた木製ではなく、雨水の影響を受けても腐れなどの深刻なダメージを受けることのない樹脂製の垂木を設置していきます。

樹脂製垂木の取り付け状況です。

屋根の野地板に緊結した棟金具に対し、樹脂製の垂木を取り付け、ビスでしっかりと固定します。

棟と屋根下地とを一体化させることにより、地震の揺れや台風時の強風にも負けない強い構造をつくることが可能となります。

棟瓦を固定するための下地となる樹脂製垂木の設置が完了しました。

この後は、棟部を支え、棟の内部に雨水の侵入を防止するため、垂木の周囲に南蛮漆喰を塗り直していく工程となります。

ちなみに、南蛮漆喰とは、通常の漆喰にシリコンや防水剤などの成分を添加し、防水性や耐久性など、性能面をより高めた材料のことをいいます。

なお、この棟部への南蛮漆喰を用いた塗り直し工程の様子は、次回のブログで詳しくご紹介いたしますので、ぜひご覧ください。