雨漏りの初期症状とチェックの方法
些細なことも雨漏りの初期症状かもしれない
雨漏りの初期症状といわれてもピンとこないかもしれませんが、次のように思ったことはないでしょうか。「雨の日でもないのに、部屋の湿度が高い気がする」「濡れていても結露だと思う」「まだ様子見で大丈夫」などです。
理由は、これだけも雨漏りの初期症状の範囲に入り、部屋の湿度が高かったり、結露があったりするということは、カビやダニなどが発生しやすい、あるいは発生している条件が整っていることになるからです。すでにカビ臭さがしているようなら、雨漏りが進行しているかもしれません。
雨漏りの初期症状を見逃してはいけない
家の内外をよく注意して見てみると、内壁やクローゼット内にカビやダニが発生していたり、クロスがはがれていたり、雨樋にゴミや泥が詰まっていたり、外壁のコーキングが割けていたりなど、築年数が7~8年でもこのような症状が出てくる場合があります。他にも、梅雨や台風の暴風雨の時にだけ雨漏りになりそうになったものの、普段は何でもないということはなかったでしょうか。
一度でも何かの異変を見つけたら、見過ごしてしまうと大変危険です。見つけた時が雨漏りの点検をするチャンス。すぐに、雨漏りの点検を行うようにしたいものです。そのまま放置してしまうと、雨漏りはもとより、二次被害のリスクも高まってしまうでしょう。雨漏りが進行して起こる、次のようなリスクも心配になります。
- カビやダニが発生すると、アレルギー症状や皮膚疾患に影響する可能性が高くなること
- 水を好むネズミまで住みつくような、不衛生な環境になってしまうこと
- 建物の腐食につながること
- シロアリ発生の原因につながること
- 修理が大きく広がり、費用が高額になること
思っている以上に、些細なことから雨漏り、二次被害へとつながってしまうことになります。
自分で雨漏りをチェックする方法
雨漏りは屋根からだけとは限らず、あらゆるところから出る可能性があります。目視が一番手っ取り早い方法になりますが、建物の外側の特に屋根に関しては、高所であることや傾斜があることで大変危険なため、上ることはおすすめできません。
屋根以外の箇所で、外壁や窓、バルコニー・ベランダ、雨樋、屋上といった限られた箇所にはなりますが、何とかチェックは可能です。部材のひびやコーキングのはがれなどの不具合、カビ・藻・コケの発生、ゴミや泥などの詰まりなどをチェックします。ただし、外壁や雨樋などは脚立や梯子を使用しての作業になりますので、2人1組での作業をおすすめします。
他には、少しの量でもこれまでに雨漏りを1回でも疑ったことがあるなら、屋根には上がらず、ホースで散水する方法があります。どこかで水が染み出たり、漏れたりすることが発見できる可能性があるからです。外壁も同じです。ただ、脚立や梯子に上らなければなりませんから、安全には十分注意してください。
雨漏り修理はDIYで可能?
費用を安く済まそうと考えたり、日曜大工が得意だからこのくらいは直せると思ったりするかもしれませんが、本当にDIYで雨漏りの修理は可能なのでしょうか。結論としては、DIYでできる範囲とできない範囲があります。どちらも見ていきますが、DIYでできる範囲といっても、あくまで応急処置だととらえてください。プロの業者が施工するレベルと素人では、経験と技術が歴然と違うからです。
DIYでできる範囲
基本は危険を回避するため、屋根に上らないことが前提で、一部の箇所に限定されます。しかも、原因となる箇所を必ず修理可能な場合に限ります。脚立や梯子の使用には、2人で行うようにしてください。
- 1階や2階以上のバルコニーやベランダのある窓まわり・外壁のコーキング
- 1階や2階以上のバルコニーやベランダのある窓下と防水層の隙間から浸入した雨漏り。
- 雨樋の詰まりによる掃除
DIYでできない範囲
足を踏み外したり、落下したりする可能性が高い箇所は、そもそも上ることすら危険です。しかも、原因の特定が難しい上、応急処置にもなるため、雨漏りを止めることにならない可能性が大きくなります。
もしかすると、雨漏りの初期症状ではないかもしれない
これまでに何回も自分なりにチェックをしたり、DIYで修理をしたりしていても、症状が同じことの繰り返しで改善していないことはないでしょうか。もしかすると、それはもう、雨漏りの初期症状とはいえない症状である可能性があります。
原因が未だにわからない、業者に頼んでも一向に直らないなどは思い当たらないでしょうか。業者でも、プロと名乗ってはいても、とても経験や知識が不足していてプロとはいえない業者もあります。時間や費用ばかり費やしても雨漏りの症状が消えない場合は、最悪なシナリオが近づいているのかもしれません。
手遅れにならないうちに、優良業者を探してください。その際、また悪徳業者にだまされないためには、地元で評判の業者に相談してみましょう。地元の業者なら、きっと力になってくれるはずです。
雨漏りの初期症状だからこそ、業者の対応が重要
雨漏りの初期症状の段階だからこそ、症状の軽いうちに直しておくことがおすすめです。業者が入ることによって、雨漏りの原因の正確性、修理の的確性がアップすることは、最終的に雨漏りを止める結果と費用につながります。すべてを完結させなければ、雨漏りを繰り返してしまったり、再修理での費用がかさんでしまったりなどの後処理が大変になるからです。
“始めよければ終わりよし”で、雨漏りは雨漏りのプロが適任でしょう。
業者に雨漏りをチェックしてもらう方法と費用
最も確実に雨漏りの初期症状を見つけてくれ、素早く対処までできるのは、やはり、プロの業者に依頼することです。ほとんど無料で点検をしてもらえる目視調査でも、修理の見積もりが取れることに加え、自分ではチェックできなかった箇所や原因を突き止めてもらえる可能性が高くなります。
より専門的なチェックは有料になりますが、それだけピンポイントで雨漏りの原因を特定できる可能性が高まるでしょう。業者への依頼時に現在の状態を伝え、相談をしながらどのような調査方法になるのかを決めることをおすすめします。
調査方法
- 目視調査…費用目安:無料~約2万円
- 散水調査…費用目安:約 5~10万円
- 発光調査…費用目安:約15~20万円
- 赤外線調査…費用目安:約 18~30万円
目視調査から有料調査を業者がすすめる場合は、原因特定がかなり難しく、症状が深刻な場合かもしれません。信頼できる業者からの提案なら、費用がかかったとしても耳を傾けておいたほうがいいでしょう。
例えば、初期段階の対応を誤ったために、数年後に屋根の葺き替えや葺き直しや、外壁の張り替えなどをすることになれば、“後悔先に立たず”です。いずれはそうなるにしても、初期段階での対応によって時期をずらすことは十分可能になります。