被害を最小限に止めたい!自分でできる雨漏りの応急処置【名古屋市の街の屋根やさん】
雨漏りになってしまったら、事前の知識がなければ、何とかしなければと焦るばかりでとても困るでしょう。業者を呼んでも今すぐには来てもらえないとすれば、とりあえずの応急処置を知らなければどうしようもありません。こうなる前に知っておけばよかったと思っても後の祭りです。そうならないためにも、自分でできる雨漏りの応急処置の方法を知っておくことは、いざという時に役立ちます。ぜひ、参考にしてください。
雨漏りになりやすい箇所と原因
主に雨漏りしやすい箇所はだいたい決まってくるものです。屋根、ベランダ、窓・サッシ、外壁になります。雨漏りの原因を順番に説明していきますが、共通する原因として考えられることの一つに、施工不良ということもあります。その場合は、施工した業者、または信頼できる地元のリフォーム会社に連絡をしましょう。
屋根
多くの雨漏りは屋根からといっていいかもしれません。屋根材の経年劣化や台風・暴風雨などの影響によるものです。
ベランダ
防水シートや部材の経年劣化、排水口や側溝の詰まりなどが主な原因です。
窓・サッシ
窓ガラスとサッシのズレ・隙間、シーリング材の劣化などが主な原因です。
外壁
塗装のはがれ、シーリング材の劣化などが主な原因です。
普段から雨漏りを考えて用意しておくものと対処方法
雨漏りになってから道具を用意しようとしても遅過ぎるというものです。日頃から雨漏りに備えての準備が大事になります。主に挙げる箇所から雨漏りになった場合に用意する道具と対処方法をお伝えします。
天井からの雨漏りに用意しておくもの
①バケツあるいは同じ大きさくらいの発砲スチロールやプラスチックのゴミ箱
②不用なぞうきんやタオル、吸水シート
③新聞紙やブルーシート
天井からの雨漏りの対処方法
雨漏り箇所の下床に③を敷き、その上に①を置きます。①の中に雨水が溜まると水跳ねが起きるため、②を入れますが、激しい雨漏りの場合は①の周囲を②で囲みます。
他に、①に雨水を誘導させる方法として、天井の雨漏り箇所から糸を垂らす方法、雨漏り箇所をゴミ袋などのプラスチック系の袋で囲んで固定し、袋の下部分に1ヵ所穴をあける方法などがあります。
屋根裏を覗ける場合で、屋根裏からの雨漏りだとすれば、屋根裏にも同じような対策をすることもいいのですが、万が一、雨水の重さで天井板が落ちる可能性も考えられますので、ひとまずは室内の床での対処方法を覚えておくといいでしょう。
ベランダからの雨漏りに用意しておくもの
①厚みのあるブルーシート
②マスキングテープ、コーキング材、コーキングガン、ヘラ
③重曹、クエン酸、ブラシ
④エタノール
⑤ゴム手袋、マスク
⑥不用なぞうきんやタオル、吸水シート
ベランダからの雨漏りの対処方法
ベランダ全体に①を敷きます。壁などにひび割れがある場合には、②を使用します。排水口や側溝の掃除には③・⑤、鳥のフン落としには③・④、室内に雨水が入ってくる場合には⑥で対処します。
窓やサッシからの雨漏りに用意しておくもの
①不用なぞうきんやタオル、吸水シート、防水テープ
②新聞紙やレジャーシート
③布製ガムテープ
窓やサッシからの雨漏りの対処方法
カーテンはまとめるか、外すようにし、②を窓やサッシ周りに敷き、①を雨漏り箇所に③で固定します。防水テープはそれだけで使用できるため、便利です。激しい雨漏りの場合は、ゴミ袋などのプラスチック系の袋を固定している①の下に広げておきます。
外壁からの雨漏りに用意しておくもの
①防水テープ
②マスキングテープ、コーキング材、コーキングガン、ヘラ
外壁からの雨漏りの対処方法
外壁塗装のはがれはどうしようもありませんが、あえてするなら①でしょう。ひび割れ箇所には②で処置をしておきます。
屋根に上る応急処置は危険
よく、台風後などのニュースを見ると、屋根にブルーシートをかけてある家があります。あれは、業者が修理に対応しきれない場合の順番待ちで、とりあえずの場合だからです。曇りや晴れた日に、業者にブルーシートを被せてもらっているのでしょう。
自分で屋根に上ってブルーシートを被せようとする方もいるのですが、大変危険な行為となります。慣れない高所であること、転落や落下の危険性があること、知らない間に危険個所を踏みつけてしまって症状を悪化させてしまうことなど、デメリットが多過ぎるからです。たとえ、修理の順番待ちのブルーシートがけだとしても、業者に依頼することをおすすめします。
また、屋根に上ること以外にも注意したいことがあります。応急処置を自己流で進めたり、放置したりすると、雨漏りによる二次被害を起こす可能性が高くなることです。次は、二次被害についてお伝えします。
雨漏りの二次被害とは?
雨漏りを応急処置のまま放置したり、自分でやれると思って自己流で修理をしたりすることは、雨漏りを進行させる要因になってしまいます。つまり、雨漏りが進行することは、雨漏りが直っていないことを意味しているのです。雨漏りになっていることが一次被害、それによる原因でさらに発生する被害が二次被害になります。建物にシミやカビの臭いがするといった症状があると、すでに二次被害が始まっているサインかもしれません。
二次被害は天井、壁、柱、床などを腐食させたり、シロアリの発生で木材がボロボロになってしまったりなど、建物を根本からダメにしてしまう恐ろしさがあります。
常に湿気があるとカビの発生もあるため、家財や健康へのダメージが考えられ、ブレーカーやコンセントなどが濡れていると、漏電、火災へと発展してしまうなど、次々と被害は拡大することになってしまいます。
雨漏りの原因究明は素人では難しい
雨漏りの箇所や原因は決まっていると述べましたが、常にそうだとも限りません。例えば、天井から雨漏りが起きていたとしても、調べてみると、原因が天井ではない場合もあるのです。時には雨漏りでなく、結露や漏水だったということもあり、自己判断をするのは難しい場合もあります。
業者でさえ、原因特定に時間がかかることもあり、雨漏りの根本は原因究明にかかっているといってもいいでしょう。よって、応急処置で直ったと思って安心するようなことは危険です。雨漏りが止まっていなくて、気づかないうちに放置状態となっているかもしれないのです。業者に依頼すれば、水漏れ原因を突き止めるための散水調査を行うこともあります。とにかく、素人の自己判断は危険です。
雨漏りの応急処置はあくまでも緊急な場合のみ
あくまでも、雨漏りの応急処置というのは、業者がすぐ来てもらえない時に取るべき行動だということも覚えておきましょう。被害を最小限に止めておく可能性がある一方、自分だけで修理をしようすればするほど、判断を誤ってまた雨漏りを引き超す可能性が大きくなります。素人の処置では、雨漏りを根本的に直すことができないからです。
例えば、よかれと思って外壁にコーキングをしたり、板を打ちつけたりしたり、外の修理にまで手を出したとしましょう。結局は業者のやり直し作業を増やすことになり、余計な費用を請求される可能性さえあるのです。
雨漏りを繰り返すうちに、取り替えしのつかない二次被害へとつながることにもなりますので、最終的に修理はプロに依頼するようにしましょう。