屋根足場の単価や費用相場の疑問を解決【名古屋市の街の屋根やさん】
屋根修理となると、高所作業になります。屋根に上る足場が必要ですが、お客様側からすると、費用の節約の観点から、不要ではないかという見方も一部にはあるようです。なぜ、屋根修理に足場が必要なのか、足場の費用相場はどのくらいなのかなど、疑問にお答えします。これから見ていきましょう。
なぜ、屋根修理に足場が必要?
屋根修理にはいろいろな種類があります。葺き替え、葺き直し、カバー工法、塗装、棟板金工事、雨樋工事、漆喰補修、防水工事、軒天の張り替えなどがあり、大小の規模の工事が高所で行われます。
屋根や外壁などの高所に上るような工事を足場なしで行うことは、ほぼないといってもいいでしょう。そもそも、足場については法律で定められており、高さが2m以上の箇所で作業を行う場合で、危険を伴うなどが危惧される場合には、足場などの作業床を設けるという条文があります。例外が皆無ではありませんが、作業を行う業者の安全性を考えれば、足場なしは考えられないということです。
もし、お客様の屋根から転落事故が起こったとしたら、どんな気分になるでしょうか。それを考えれば、安全対策の一環として屋根修理に足場があることは、お客様にとっても重要なポイントとなってくるでしょう。
他にも、屋根修理に足場が必要な具体的な理由はあります。「しっかりとした足元の安定を図ることで作業効率がアップし、施工ミスが減ること」「洗浄水や塗料などの飛散防止」「近隣への安全配慮」です。工事全体の品質をアップさせるためにも、重要な要素となってくることはいうまでもありません。
屋根修理の際には、足場にこれだけの役割があり、外せない要素だということが理解いただけたでしょうか。
屋根修理に必要な足場の費用相場
屋根修理に必要な足場の費用相場は、屋根の形状・傾斜角度・面積によっても違うため、ひとくくりにはいえませんが、足場費用というのは、足場面積×単価で出てくるものです。足場面積を出すには、建物の外周×建物の高さ×1.1という算出になります。
例えば、2階建てで外周が30m、高さが6mあったとします。「30×6×1.1=198」が足場面積になり、足場単価が600円だとすると、「198×600=118,800円」となります。
おおよそ足場単価が600~1,500円/㎡、2階建てで考えるとトータルで12~30万円ほどの費用がかかると考えられます。都市部に多い3階建てでは、足場単価が200~300円/㎡ほど高くなることもあるでしょう。高さがある分、強固な組み方をする必要があるからです。
また、資材の運搬や組み立てに手間がかかる場合は、人件費として5,000~数万円ほどプラスされる可能性もあります。
足場費用を安くできる可能性は?
屋根修理には足場が欠かせず、1回の費用でこれだけかかってしまうとすれば、後から他の高所箇所の修理をするたびに、足場費用がかかることになります。足場費用を値引きすることはできないからこそ、なるべく1回の費用で済ますようにしたいものです。
よく屋根修理と外壁修理を一緒にすることがお得だといわれますが、足場が必要な修理箇所を一度に済ませておくことが、最終的に足場費用を節約することにつながります。一度に大きな費用を工面することは大変ですが、建物のメンテナンスが同時期に終わるというメリットにもなり、度々、工事の挨拶を近隣に対して行うこともなくなります。
足場が無料という業者は要注意
屋根修理には、足場の必要性や費用がかかることを述べてきましたが、中には「足場無料」という言葉や営業トークで仕事を受注しようとする業者もあります。無料と聞くと、いかにも費用が安くなる気がしますが、その分、どこかの施行項目が高くなっていることが多いのです。
相見積もりを出し、他社と比べて全体の見積もり内容を見ればわかりますが、「足場無料」を強調してくる業者は怪しいと判断しましょう。通常ではあり得ないことになります。
足場のトラブルになった場合は?
屋根修理をしたり、それに伴って足場を組んだりすることはお互い様ですが、立地条件や近隣との関係によってはトラブルになることもあります。どんなトラブルがあるのか、どんな対処法があるのか、主なケースを見ていきます。
①隣家の敷地を借りられない
隣家との間が狭い場合、敷地を借りなければ足場が確保できないこともあるでしょう。当然、お願いに上るわけですが、特に普段からお付き合いが良好でない場合などは、断られてしまうこともあります。断られたとしても、工事はしなければなりませんから、許可をいただけるような関係は日頃から築いておきたいものです。
民法第209条で隣地使用権が認められているものの、何回も断られる場合は、何回も足を運び、誠心誠意お願いをすることになります。通常であれば、業者も一緒に同行してくれるはずですから、低姿勢で協力を仰ぎましょう。
②落下物で隣家の所有物を破損してしまった
事前に業者が挨拶に伺う時、隣家の所有物を傷つけないように、片づけていただけるものはそのようにお願いしたり、養生シートなどをかけたりなどの対策を業者がしますが、それでも万が一ということもあります。瑕疵保険に加入している業者であれば、万が一の時にも対処ができるでしょう。
③資材搬入時の騒音、工事中の騒音、埃などのクレーム
隣家と距離が近ければ近いほど、クレームは起きやすくなります。工事音や埃の問題はどうしても避けられませんから、日程や作業時間のていねいな説明を業者にお願いすることになります。これについても、日頃の隣家との関係性が重要になります。
いずれの場合も、普段から隣家との関係性を良好に保っておくことが一番の対処法といえます。裁判にまで発展する前に、何とか業者と共に頭を下げてお願いすることをしていきましょう。
また、クレームの窓口は通常、業者になります。住人同士で直接のやり取りをすることはおすすめしません。
屋根修理の優良業者を選ぶには
ここまで見てきたように、屋根修理ひとつにしても、メンテナンス時には様々なトラブルや費用の問題があります。注意しなければならないことが多いと嫌気がさすかもしれませんが、屋根修理をしないわけにはいきません。そのためにも、頼りになる優良業者を見つけ、屋根修理がスムーズにいくようにしましょう。
優良業者の見つけ方は3つあります。まず、数社から相見積もりを取ることです。この屋根修理にはどんな項目があるのかを知ることができること、費用相場を知ることができること、工事についての説明を聞くことができることなど、複数の業者からの情報が得られます。
次に、工事の挨拶をはじめ、トラブルになりそうなことに対して近隣の対応をしてくれる業者なのかを確認することです。瑕疵保険に入っている確認も重要ですが、細やかなところにまで対応してくれるかで業者への信頼度が違ってきます。
最後に、地元の業者で探すことです。やはり、昔から地域の環境や情報を知っていること、屋根修理をはじめ、建物に何かあった時にすぐ対応してくれることは、安心できるという上で大きなメリットになります。補足として、気さくに何でも質問できることや契約を急がせない思いやりのある業者であれば、もっと安心感が違います。