屋根修理の相場って?後悔しない工事をするための情報
雨漏りなどの不具合がある場合はもちろん、そうでなくても、経年劣化によるメンテナンスでの屋根修理は必要になります。気になるのは費用のことですが、その時になってみないと考えたことがなかったという方が意外に多く、後々後悔をすることになりがちです。いずれはやって来るのが屋根修理になります。後悔しないためにも、今から屋根の修理のことや相場について知っておきましょう。
屋根修理の費用相場を知っておく理由
屋根修理の費用相場を知らないと、相見積もりを依頼しても、果たして高いのか、安いのか、妥当なのかの基準がわからないことになります。可能性として、安さだけで選んでしまうと、技術や知識のない業者を選んでしまい、再修理が必要になってしまうことも考えられます。このようなことを防ぐためにも、屋根修理の費用相場を知ることは重要です。
しかも、屋根修理はメンテナンスも含んで考えれば、一回ではなく、点検・修理の周期が目安としてやってきます。おおよそ、建物の寿命を30年とした場合、トータルで約140~380万円の費用が必要だともいわれるため、長い目で見た場合でも、屋根修理の費用相場は知っておくに越したことはないのです。
だいたい、メンテンナンスとなれば屋根材の塗装から始まりますが、どんな屋根材でも築8~10年の間には点検と塗装の必要が出てきます。遅くとも築15~20 年までに1回は済ませておく必要があり、傷みが激しくなっていると、塗装だけでは済まなくなり、屋根修理の費用もかかってしまいます。
屋根修理の種類と費用相場を知ることからスタート
屋根修理といっても小さなものから大きなものまで種類があります。屋根の一部を修理するもの、屋根の全体を修理するものに分けることになり、メンテナンスを含め、これから依頼する修理はどんな修理になるのかを知ることからスタートです。相場金額と共に見ていきましょう。
工事の種類 |
修理の種類 |
費用相場(万円) |
部分補修工事 |
瓦の漆喰詰め直し 瓦の差し替え 屋根材のひび割れ・欠損 谷板金交換 瓦の棟の取り直し 屋根材の棟板金交換 雨樋 雨漏り |
約3~30 約3~5 約1~5 約3~15 約6~60 約3~15 約1~3 約3~200 |
全体工事 |
塗装 葺き替え 葺き直し カバー工法 雨樋 足場代 |
約40~80 約60~200 約30~150 約80~120 約10~60 約10~25 |
業者の診断後、まだ他に違う症状があり、修理方法の選択が複数になる場合もあります。
費用工面を相談できる窓口
何万~何十万円、何百万円とかかる費用を突然、屋根修理のために準備しなければならなくなった時、一応、参考のために覚えておきたい相談窓口がありますので、ご紹介します。
①金融機関の住宅ローン・リフォームローン窓口
新築時点から屋根修理を含めたメンテナンスを考え、住宅ローンに最初から組み込む方法があります。必ずできるとは限りませんが、リフォームローンよりは金利が低いため、相談をしてみることをおすすめします。
②自治体の補助金申請窓口
もし、屋根の耐震や省エネに関係する修理であれば、自治体の補助金制度を確認してみる方法があります。地元の屋根修理業者であれば、申請の助言をしてくれることもありますので、自治体や業者に問い合わせてみることをおすすめします。
③火災保険の窓口
屋根の場合、屋根材などが自然災害で破損することもあるでしょう。例えば、台風や暴風雨、降雪、降雹、落雷などといった天候が起因するものです。加入火災保険の契約内容・特約にもよりますが、建物の補償記載で屋根修理の原因が自然災害によるものだと証明できれば、費用を負担してもらえます。上限金額はありますが、自費負担が減ることはメリットです。加入保険会社の窓口に契約書のことや特約のことを聞いてみましょう。
屋根修理業者選びの重要ポイント
屋根修理で後悔しないためには、費用の問題の他、信頼できる業者選びが重要になってきます。いくつかのポイントをご紹介しますので、しっかり見極めるようにしましょう。
①地域密着業者であること
「すぐ駆けつけてくれる」、「今後も長いお付き合いができる」ことがメリットになります。地域のことを知り尽くし、適切な工事を行い、長年、経営をしている屋根修理業者なら安心して任せられるでしょう。
大手リフォーム会社などでは下請けをはさむため、費用が高くなる可能性がありますが、地域密着の業者なら、現場に入る職人を抱えているため、中間マージンが発生せず、費用が節約できる可能性があります。
②屋根修理の知識や経験が豊富な有資格者がいること
屋根修理には、原因を突き止めて完璧な修理をする技術や経験があること、見合った適切な費用で行うことの2点が重要になります。技術や経験の目安になる屋根修理の専門資格として挙げられるのは、「一級・二級かわらぶき技能士」、「一級・二級板金技能士」、「一級・二級建築士」、「瓦屋根工事技師」、「瓦屋根診断技師」などです。資格がなくても職人にはなれますが、選ばれる屋根修理業者、職人であるためには、持っているほうが有利と判断できるでしょう。
屋根修理業者としてHPなどに載せている実績や工程の詳細、お客様からの評価なども併せて調べることもおすすめします。
③アフターサービスがあること
適切な屋根修理を適正な費用で行ってくれることは、信頼できる条件としてもちろんですが、アフターサービスが設けてあるかの確認も必要です。その後に万が一の何かが起こった時のことまで考えた保証がある屋根修理業者を選びましょう。
④ていねいな応対であること
まず、基本としてどんな質問にも答えてくれ、ていねいな姿勢を持っているかどうかが、信頼できる屋根修理業者の基準となることはいうまでもありません。見積もり段階から詳細な項目や費用を挙げて説明をし、お客様を上から目線で威圧しないことが安心感につながります。
追加工事になった場合のことについても、誠実に回答してくれる屋根修理業者にしましょう。
⑤見積書が細かく、わかりやすいこと
見積書を「一式」などと記載する屋根修理業者は論外です。内容が詳細で、修理の必要性をきちんと説明してくれる屋根修理業者に依頼してください。極端に安い金額を出してきたり、値引きを強調する屋根修理業者は要注意です。
⑥自社施工を行い、下請けではないこと
職人の腕が確かな屋根修理業者であれば、自社施工で直に職人を雇用しているところがおすすめです。営業・現場管理者・職人の間で指示系統が統一され、コミュニケーションがとれているでしょう。下請け業者が間に入っていると、費用が上乗せされるだけでなく、情報の行き違いといったトラブルがなきにしもあらずだからです。
屋根修理の費用をなるべく抑える方法
どうしても、メンテナンスも含めた屋根修理は避けて通れないのであれば、定期的なメンテナンスをしっかりしていくことが、最終的には住宅を長持ちさせ、余計な修理費用がかからないことにつながります。
また、足場費用もばかにならない金額になるため、外壁塗装と一緒に屋根修理やメンテナンスをすると、別々に行うよりも一度で済むことになります。
屋根修理業者の相見積もりから一番安い業者に依頼することも大事ですが、内容が一番大事ですので、上記のようなことを心がけることが賢明ではないでしょうか。