ドローンで屋根点検のメリットやデメリット!基礎知識と費用相場をご紹介
ドローン。よくテレビやネットのなどで見かけますが、別世界のことかと思っていなかったでしょうか。ドローンを利用しての屋根点検。いつの間にかこんなところにも実用化されているのです。屋根に上らず、屋根点検を行うとどうなるのでしょうか。あまり知られていないこともありますから、基本的なことや費用について、ご紹介します。
ドローンで屋根点検が行われる理由
ドローンで屋根点検が行われるようになった大きな理由となるのは、従来、職人が屋根に上っていた点検では、高所作業であり、転倒・転落の危険があることが第一です。まだ、全業者が取り入れているわけではありませんが、作業の安全性が高くなるという点では、ケガや命に代えられるものはないとして、ドローンが高く評価されているのです。これまで、ドローンの屋根点検に反対していたような業者も次々と導入を始める現象が起こっています。今後、ドローンでの屋根点検を導入する業者はますます増えていくことでしょう。
その他、技術排発が進んで小型化され、ドローンが比較的安価になったことや法律が多少でも整ってきたことも、背景として考えられます。さらに細かな調査のために使用される機種が開発されていくでしょう。
まったく職人による点検がなくなることはないでしょうが、ドローンによる一次点検は標準点検になっていくと予想されます。今から、ドローンの屋根点検について基本的なことを知っておくこと自体、屋根のメンテナンスをする上でのメリットになります。
ドローンで屋根点検を行う4つのメリット
メリット
①安全に、短時間で作業ができる
業者が屋根に上る従来の点検では、梯子や場合によっては足場を使用しなければならず、準備からから点検まで1時間前後はかかっていたものが、数十分で終了することが可能です。
地上から遠隔操作ができる、カメラのついたドローンでの点検なら、屋根に上らなくても済むため、転倒や転落の事故を心配することもなくなります。
②屋根を傷めず、細かな部分の点検が可能
屋根材が老朽化していないとしても、屋根の状態によっては人の重さが加わることで傷みを広げてしまうことが考えられます。業者に点検をする経験や技術があっても、リスクはゼロだとはいえないでしょう。屋根に接触することがないドローンなら、屋根を傷つけたり、壊したりする危険性はなくなります。
点検においては、人が近づきにくい部分でも簡単に確認することができ、赤外線カメラを搭載したドローンであれば、屋根材の蓄熱を把握することにも役立ちます。
③業者と一緒にすぐ屋根の状態が確認できる
地上から操作をするドローンは、タブレットや端末のモニターを通して屋根の状態が手元ですぐ確認できます。ドローンは高画質になっていることもあり、デジタルカメラで撮っていた時より、細かな部分まではっきりと見ることも可能です。
そのままの屋根の状態をリアルタイムで確認できることは、依頼側からすると、どういうことをしているのかわからないという不安を取り除くことにもなります。
④屋根の高さ・形状に関係なく、点検が可能
梯子では登れない高い屋根や傾斜がきつい屋根、狭小地で足場がないなど、点検の準備段階から困難を要するいろいろな場合が考えられます。
どんな高さでも、どんな形状でも、狭小地でも、真上に飛ばせるドローンなら、困難な条件はなくなり、すぐ点検作業に入れることが可能です。
ドローンで屋根点検を行う4つのデメリット
デメリット
①応急処置ができない
見た目での撮影になるため、細かい撮影ができたとしても、触診をするわけではないため、ガタつき具合や屋根裏状態までは把握できません。
すぐ応急処置が必要で、コーキングなどを使って補修しなければならないとなれば、やはり、職人が屋根に上ることが出る場合もあります。
②法律によって、飛行できない区域がある
や「航空法」などの法律があり、どこでもドローンを飛ばせるわけではありません。「小型無人機等飛行禁止法」では、対象となる国の重要施設などの周辺300m以内での飛行禁止、「航空法」では、人口集中地区、空港周辺、地表・水面から150m以上の高さの飛行禁止など、様々な制限が設けられています。
③天候に左右される
雨風に弱いため、当日の天候次第で点検は中止になることがあります。もし、全天候型ドローンだとしても、わざわざ悪天候の中、飛行させることはないでしょう。
悪天候でも飛行させようする業者があれば、知識がないか、怪しい業者だという判断になります。
④騒音で近隣トラブルになる可能性がある
業者が挨拶周りをして確認を取らなければ、急にドローンが飛行する姿を見たり、音を聞いたりすると、不安や不快感でクレームが入ることもあるかもしれません。しっかりした説明が事前に必要とされるでしょう。
ドローンで屋根点検を行うことはプロにお任せ
レンタルドローンもありますが、たとえ、自身でレンタルをしたとしても、飛行する技術がなければ元も子もありません。何とかなるだろうでできることではないからです。しかも、カメラで映したとしても、屋根の状態を判断できなければ無駄になってしまいます。もし、ドローンが近隣に墜落し、破損などの被害を出してしまった場合のことも考えなければなりません。
さらに、住宅街では飛行する場合の届け出が必要になり、これらをすべて自身でクリアすることは難しいのではないでしょうか。よって、ドローンで屋根点検を行う業者に依頼することが一番でしょう。
ドローンで屋根点検を行う費用相場
無料でやってくれる業者から有料の業者まで様々です。有料の場合でも、約5,000~30,000万円まで幅があります。無料でやっている業者は、初回点検で破損が見つからなかった場合や、修理やリフォームを依頼した場合などの条件を設け、無料としていることがあります。無料で通常の梯子で上る点検とドローン点検を併用している業者もあります。
点検のみ、点検の報告書や説明などといった段階により、金額を変えている業者もありますので、内容の問い合わせをしてから、点検を依頼しましょう。無料だからとすぐ飛びつかず、点検の内容を確認することが問題です。
また、自然災害による屋根修理であれば、火災保険が適用され、後でドローン費用はまかなえる場合もあります。始めから原因の予想がつく場合などは、問い合わせ時に尋ねてみましょう。
ドローンで屋根点検をする業者選びの注意点
ドローンで屋根点検をすることは無料でも、工事になると高い請求をしてくる悪質な業者も中にはいます。必ず、次に挙げる業者のポイントをチェックしてから、費用と内容の確認を行ってください。
業者のチェックポイント
- ドローン操縦に資格の義務づけはないが、民間資格はある業者か。
- 万が一、ドローンの操作ミスで屋根が破損したり、近隣に迷惑をかけたりした場合の補償があるか。
- 事前に近隣へ挨拶を行なってくれる業者であるか。
- ドローンで撮った写真を実際にすべて残してくれる業者であるか。
- 悪い口コミが少ない業者であるか。
- 地元密着の業者であるか。
- すぐ結論を出すように迫らない業者であるか。
業者に問い合わせをしていくうちに、話の内容から聞くべきことが自ずとわかってくるでしょう。焦らず、業者をじっくり探すこともポイントの一つです。