空撮や物資輸送などでお馴染みになってきているドローン。様々な分野で利用範囲は広がっています。住宅のリフォーム業界でもドローンは導入されており、今から活躍が楽しみです。ここでは、ドローンを利用した屋根点検のメリット・デメリットを紹介していきます。

屋根点検にドローンが導入される理由

屋根工事の見積りを出すためには、屋根の現状確認が必要です。まず、リフォーム業者が屋根への上り下りをしながら目視や写真撮影を行います。ある程度の時間がかかる上、家主が在宅でなければならないこと、大きな道具や工具類の持ち運びが必要なこと、故意に傷つけられても家主にはわからないこと、高所で危険性を伴うことなど、不自由で難しい問題点がいくつかありました。

そこで、専用コントローラーやアプリで操作できる、センサーやカメラを搭載したドローンを導入すれば、これらの問題点がほとんどクリアできるため、屋根点検にドローンを導入するリフォーム業者は増えているのです。

ドローンを利用した屋根点検のメリット

屋根点検にドローンが導入される理由でも述べましたが、多くの問題点が解決方向に向かうことで、リフォーム業者にとっても、家主にとっても、ドローンを利用するメリットは大いにあります。

・点検時間が従来よりも大幅に短縮

・リルタイム映像で、家主と一緒に現状確認が可能

・足場や道具が要らず、安全に小さな部分も点検が可能

・人の体重がかからず、屋根を傷めない

・点検が困難な屋根の高さや形状の心配がない

・点検記録が履歴として保存

ドローンを利用した屋根点検のデメリット

メリットに比べればデメリットは少なく、内容も心配するほど大問題ではないでしょう。

・ドローンの飛行音が騒音になる可能性 

・触診でない点検のため、応急処置は不可 

・天候に左右される

・業者が操作に不慣れな場合、ドローンが落ちる可能性

※もし、住宅が以下の対象施設周辺（敷地または区域および周囲約300m以内の地域）にある場合は、小型無人機等飛行禁止法という法律により、ドローン飛行は禁止されています。 

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国会議事堂・外国公館等、原子力事業所、内閣総理大臣邸、その他の国の重要な施設など

※航空法による制限も以下のように設けられています。

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人口集中地域、空港等の周辺、地表面から150m以上の高さ

ドローンを利用する費用相場

通常、点検見積りは無料ですが、ドローンを利用すると別途料金はかかります。見積りだけで終わってしまうとそのままの別途料金がかかり、屋根工事の依頼をすれば、工事費用に含まれることもあるようです。キャンペーンで無料を強調する業者があれば、中身の確認が必要でしょう。

ドローンを利用した屋根点検の現状と注意点

メリットの多い、ドローンを利用した屋根点検ですが、実際のところまだ触診に勝るところまではいっていないのが現状です。今のところ、屋根診断はドローンだけに頼るのではなく、職人の腕や勘にも頼る比重は大きく、プラスαの含みのある見積りになってしまうことは否めないところでしょう。

実際に屋根工事が始まったら、見逃した部分も見つかる可能性はあります。これは、従来の人が屋根に上がる点検方法でも同じことが言えます。

だからといって、ドローンを利用した屋根点検が悪いのではなく、さらなる技術の向上と共に精度は上がっていくため、もっと時間が必要だということです。

かえって、ドローン至上主義のような営業トークをするリフォーム業者があれば、そちらに注意しなければなりません。