パラペット。あまり聞いたことのない言葉かもしれません。特に、屋根の形が陸屋根あるいは平屋根と呼ばれる、勾配のない屋根にある、低い立ち上がり壁のことを指します。パラペットとはどういうものか、初めて聞く方、これから陸屋根の建物を建てようとする方、今、陸屋根のパラペットでお困りの方、すべての方にパラペットの情報をお届けし、解説していきます。
パラペットは、主に平らな屋根やバルコニーに見られる、手すりほど高くはない、外周部の低い壁になります。つまり、ビルやマンション、一般住宅でも鉄筋コンクリート造りの建物に多くあるものです。バルコニーに設けられることもあります。
実用的な役割としては、防水や転落防止のためにあるものです。勾配のある屋根では、雨水が樋を伝って流れていきますが、勾配がなければ(厳密には1/100あるいは1/50の勾配は有)雨水が流れにくく、流れる時には外壁に負担をかけてしまうことになります。そこで防水の役割をするパラペットが必要になるわけです。防水シートを押さえる役割もしています。よって、パラペットの高さは、600mmは最低でも必要だといわれています。
他にも、外周に何もなければ人が転落してしまう危険性がありますので、転落を防ぐ意味合いもあります。
輸入住宅や店舗などでは、意匠的な役割をしていることもあります。
役割で挙げたことも挙げられますが、主に4つのメリットがあります。
1.デザイン性があるため、シャープな印象を与える屋根になる
2.外壁への雨掛かりを防ぐため、外壁が汚れにくい
3.外から見えにくく、プライバシーを守る
4.屋根の作業・点検時など、人の落下防止
必ずしもメリットばかりではありません。主なデメリットも4つ挙げておきます。
1.パラペット頂点の防水カバーの隙間から雨漏りが起きる可能性
2.パラペット頂点の防水カバーが外壁との隙間をふさぎ、通気がスムーズにいかない
3.排水溝や排水口が詰まりやすい
4.設置費用と修理費用で、通常の屋根よりコストがかかる
外壁からの低い立ち上がり壁となるパラペット。防水層との継ぎ目にあるシーリングや金具(笠木)の劣化で隙間ができると、パラペット内部の防水シートが傷んで雨水の侵入を許し、屋根材の裏を腐朽させてしまいます。そうなれば、建物内部にまで腐朽が進み、被害は大きくなっていく可能性があります。
せっかくあるパラペットの機能を活かすために、小さな被害のうちに手を打ちたいものです。
劣化した直接部分をシーリングや塗装で修復します。一次被害のうちに食い止められる処理になるため、素早い対処がポイントです。
シーリングや金具の補修と同じく、劣化した直接部分を修復するもので、二次被害に進まないための処理です。ただし、軽い一部の補修で済む場合のみで、防水シートの浮き・はがれ・段差の発生が出た場合は、防水シート全体を張り替えることになるでしょう。
勾配のある屋根には、パラペットと防水層との間に雨樋がある場合があります。錆びていれば雨漏りの危険があるため、交換工事の必要が出てきます。
雨水が流れていく経路が詰まっては、元も子もありません。日頃から落ち葉や砂埃などを取り除くことをする、まめな掃除を心がけましょう。
また、排水溝のトップコートが色あせてきたら、塗り替えをする時期です。
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