雨漏りで天井が落ちる!と本当に業者からいわれた時の確認ポイント
雨漏りで天井が落ちる心配がある前兆
プロの業者が何の根拠もなしに、“雨漏りで天井が落ちる”などというはずはないでしょう。実際、雨漏り修理の相談をした段階や雨漏りの様子を下見に来た段階でいった言葉だとすれば、それはもう一大事なのです。
雨漏りから天井が落ちるまでのイメージが急過ぎてピンとこないかもしれませんが、雨漏りがしている天井を放置していると、限界が来ますよという話で、脅しやウソではありません。天井裏を見ることはあまりないかもしれませんが、断熱材が敷き詰められ、軽い構造にするために細目の材木で吊られているだけのシンプルなものになります。天井材の厚さもカッターで切れるほどのものです。よって、雨漏りで水が浸入すると、部材が水を吸って重くなるために耐えきれなくなって天井が落ちる可能性があるということです。
ただ、天井が落ちる前の前兆がありますから、その合図を見逃さないことです。では、どんな前兆があるのかを段階を踏んで見ていきます。
1段階:天井のクロスにひび割れ・浮きがある
雨漏りの初期段階です。天井材に浸み込み、ふやけてくるのは時間の問題でしょう。
2段階:天井にシミ・カビがある
雨漏りの軽~中段階です。この段階でしっかり雨漏り修理をしなければ、どんどん進行していきます。
3段階:天井のクロスがはがれている
クロスの接着剤が水を吸っているために剥がれてきた状態です。水が溜まりやすくなっている可能性もあります。少しの雨でも浸み込むようになり、天井材はどんどん劣化しています。
4段階:天井材がはがれ落ち、ぶら下がっている
雨漏りで天井材が変形し、さらに雨漏りで変形することの繰り返しで、負のループがすでに始まっています。天井材が腐っている可能性が高く、ここまでくると、いつ天井が落ちてもおかしくない状態です。
雨漏りで天井が落ちそうなら業者に依頼
今ならまだ間に合います。まだまだ、そのうちと思って天井の劣化を放置していると、修理費用がもっとかかることになります。建物のダメージが大きくなる、費用が大幅にかかるという、ダブルパンチに見舞われてしまうでしょう。
根本原因となる屋根の雨漏り修理の費用目安は、軽度で5~30万円、中度で35~75万円、重度で80~200万円ほどになります。天井の修理だけだとしても5~15万円ほどかかり、先延ばしにして被害が広がれば広がるほど修理費用は膨らみ、屋根の葺き替え問題にまでなってしまうと、200~300万円ほどかかることも珍しくはありません。
プロの業者にいかに早く依頼し、原因を突き止め、対処してもらうことが重要なのかがわかったでしょうか。今、「天井が落ちるかもしれない」状態だったとしても、プロの業者に調査をしてもらい、修理をすれば安心です。
雨漏り調査の内容とかかる費用
どこで雨漏りがしたとしても、根本原因を調査することは同じです。自分で目視確認をしたとしても、まずわからないでしょう。雨漏り調査の主な方法は4通りあります。
調査方法 |
調査内容 |
調査目安(万円) |
目視調査 |
目で見る調査 |
0~5 |
散水調査 |
ホースで水をまき、浸み込み方を見る調査 |
5~10 |
発光調査 |
雨漏りが予測される箇所に発光液を散布し、紫外線を当てて発光するかを調査 |
15~20 |
赤外線サーモグラフィー調査 |
建物を赤外線カメラで撮影し、熱画像の異変により解析する調査 |
18~30 |
目視だけで終わる場合もありますが、複雑な原因がありそうな場合は、業者が適切な調査方法を選択して行われることになるでしょう。
もし、雨漏りで天井が落ちたら、業者に緊急性をアピール
とにかく、業者に早く連絡をしてください。雨漏りで天井が落ちてしまったと伝え、一番早い日程で予約をしたほうがいいでしょう。
天井が落ちても放置するような方はまずいないでしょうが、それでもそのまま放置し、何とか一部を張り直して自分で直せるのはと考えるのは大変な間違いです。
これだけの状態だということは、すでに屋根だけでなく、水の浸食により構造駆体も傷んでいる可能性があります。しかも、屋根裏の防水シートに水が溜まっているため、湿気でカビやシロアリの温床になることは目に見えているのです。果たして、自分でできるでしょうか。
優良業者の見極め方
まさか、天井が落ちるとは…。大丈夫だろうと高をくくっていた結果、非常事態だと気づいたときのショックは思いの外かもしれません。気が動転することはわかりますが、経験や知識のない業者や悪徳業者に引っかかってしまったら、取り返しがつかないことになります。とうすれば優良業者を見つけることができるかというと、次のことが揃っている業者を地元で探すようにしてください。
1.雨漏りの根本原因を必ず見つけくれる
2.根拠のあるわかりやすい説明をしてくれる
3.雨漏り調査費用や修理費用は相場内である(相見積もりで探す)
4.見積書内容が一式ではなく、詳細である
5.雨漏り修理の際、近隣に配慮をしてくれる
6.工事後のアフターフォローがある
なぜ地元での業者をおすすめするかというと、近くならすぐ駆けつけられる場所にあるのが一番だということと、今後の不具合やメンテナンスについても相談がしやすくなるからです。家のメンテナンスは一生のお付き合いであり、地元の優良業者に依頼することはメリットになるでしょう。
雨漏りで天井が落ちてしまった時の対処法
2階の天井の雨漏りは屋根からの雨漏り、1階の天井の雨漏りは壁・窓・サッシ・ベランダ・バルコニーからの雨漏りの可能性が高くなります。一気に屋根全体が落ちてくることはまずありませんが、一部でも天井が落ちてきたのであれば、すぐプロの業者に依頼することをおすすめします。
当日に業者が来てくれればいいですが、そうでなければ待っている時間に症状は広がりますから、自分で何とかする必要も出てきます。ただし、DIYで直そうというレベルではありませんので、危機感を持って対処してください。
用意する道具
- バケツ、ブルーシート、ぞうきん、吸水シート、防水テープ、カッター(必要な場合)、養生テープ
対処法
天井から水が漏れているなら、周りの家財を移動させ、ブルーシートをズレないように養生テープで固定して床に敷きます。水漏れがしている下にバケツを置きますが、中にぞうきんや吸水シートを入れると水はねしにくくなります。
天井クロスが膨らんでいる場合は、水が溜まっている証拠です。膨らんでいるところにバケツを用意しながらカッターで穴を開け、水抜きをしましょう。
天井クロスのすき間から水が浸み込んできている場合は、すき間をビニール袋で囲んで留めるといいでしょう。ビニール袋は防水テープで留めてください。
サッシ・ベランダ・バルコニーのすき間が天井の雨漏りに影響している場合は、防水テープでふさぐようにしてください。コーキング材は使用せず、あくまでもプロの業者が施工しやすい状態にしておきましょう。